「そば祭り」新しい秋の風物詩である       14-11-1
イタリアで生まれた「スローフード」は、日本ではソバで結実した。人口の都市集中化の中で農村の「町興し」が盛んになり、ソバが主
役を演じる姿が全国各地で見られるようになった。福島県山都市・富山県利賀村・広島県豊平町・大分県豊後高田市etc・・・etc。数
え上げれば限がない。町興しの象徴となるのは何といっても「ソバ祭り」だ。雑誌「蕎麦春秋」によるとその数全国で97ヵ所に及ぶとい
う。東北・関東・甲信越を中心に、北海道から東海北陸・関西・中国・九州に及ぶ。秋蕎麦の穫れる10〜11月に蕎麦産地(一村一品)
に集中するが、埼玉県杉戸町のような消費地でも催される。メインイベントは現地蕎麦屋による「新そば賞味」や「蕎麦打ち大会」など
多彩だ。戸隠のように神社への新そば奉納など郷土色豊かな行事も展開される。そばが全国を覆う・・・新しい秋の風物詩になるか。
 
野麦(松本市) 14-10-11  「松本そば祭り」と「蕎麦打ち検定」  萩月庵 千ひろ(長野・諏訪) 14-6-13

市内中心地にあるが僅か12席の小さな
蕎麦屋さん。絶え間なくお客がやってくる。
戸隠で作られた笊(台付き)に盛られてく
る。ざるの大盛りと普通の2種だけ。潔い
品書きだ。仕事は丁寧、接客は二代目が
担当。客に媚らずかつ親切丁寧。
 上下段とも写真の上でクリック下さい。
上段:「松本そば祭り2014」の風景。松本
城公園いっぱいに繰り広げられる。毎年
10万人を超える人で賑わう。上段の拡
大写真はネットから拝借(このアングル
では撮れない)下段写真は代用(5年前)。
古民家を再生して作った苔泉亭の日本庭
園・ギャラリーを抜けると古い土蔵がふた
つ。その土蔵の中が萩月庵千ひろである。
お洒落な佇まい、ご主人の人柄が偲ば
れる。諏訪大社に近く、落ち着いた雰囲
気の中でお蕎麦が楽しめる。
 
ネットの蕎麦応援団 蕎麦文化の啓蒙普及に「ブログ・ホームページ・Facebook」は多大な貢献をした。その最たるものは、
「蕎麦屋訪問記」である。「ソバリエ前島」(
前島敏正氏)「こなもんや三度傘」(宮本学氏)「つれづれ蕎麦」(YukaNakaneさん)「蕎
麦人」(
沼波正紀氏)がその代表といえよう。前島氏は江戸ソバリエ倶楽部の事務局長で活躍。宮本氏は元銀行マン。江戸ソバリエ
の有力メンバーである。Nakaneさんは数少ない女性ブロガー、「つれづれ蕎麦」の著書もある。いずれも毎日のように蕎麦情報を提
供してくれる。”好き”を超え、”通”も通過し、”研究家”の域にある。HP「大阪・上方の蕎麦」(
勢見恭造氏)は文献・実地検証によっ
て歴史を深堀する第一人者。HP「蕎麦打ちの科学」
(熊田鴻氏)は蕎麦を科学・実験することで多角的に考究する稀有の存在だ。
 
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